弱圧ハイソックス、上手に履かせるための準備と手順
こんにちは。
愛知県名古屋市でリンパ浮腫ケアをしているかなな治療院の西村佳奈です。
「加圧のハイソックスをうまく履かせてあげられない」「途中で引っかかって入らない」——高齢のご家族を支える方・介護施設の職員さんから、そんなお声を伺います。今日は、履かせる前の準備から仕上げまでのコツを一緒に考えていきます。

履かせる前の準備
まず大切なのはサイズ選びです。ゆるいと圧迫の効果が出ず、逆に膝まで隠れるほど長い場合はサイズが大きすぎます。サイズが合っていないと、せっかく履いても十分な効果が得られなかったり、反対にきつすぎて血行を妨げてしまったりすることもあります。履かせる前に伝線や破れがないかも確認しましょう。
また、履かせる前に、足の皮膚に赤みや傷、乾燥によるひび割れなどがないかも軽く確認しておくと安心です。気になる変化があるときは、無理に履かせず、まずは様子を見ながら進めましょう。
履くタイミングも意識してみましょう
加圧ソックスは、朝起きてすぐ、むくみが少ない状態のうちに履くのが理想的です。日中は立ったり座ったりしているうちにむくみが強くなりやすく、時間が経ってから履こうとすると、それだけ入りにくく感じることがあります。可能であれば、ベッドから起き上がる前後の、足を高くした状態で履く習慣をつけると、比較的スムーズに履かせやすくなります。
スムーズに履かせる「裏返し法」
たぐり寄せて履かせようとすると締め付けで入りにくいため、次の手順がおすすめです。
① 内側からかかとをつまみ、手を引き抜いて筒の部分を裏返します。
② つま先を入れ、指が引っかからないよう注意しながらかかとの位置を合わせます。
③ 裏返っていた部分を足の甲から足首へ向けて表に戻します。
④ 親指を内側に入れ、半円を描くように左右に揺らしながら、足首から少しずつ均一に引き上げます。
生地を一気に引き上げようとすると、かえって力が入りすぎて皮膚を傷つけたり、生地が偏ったりすることがあります。少しずつ、左右に揺らしながら均等に引き上げることを意識すると、負担が少なく仕上がりもきれいになります。
仕上げのチェック
シワやたるみは圧迫や赤みの原因になるため、優しくなでて伸ばしましょう。長さが余っても上端は折り返さないでください。圧迫圧が二倍になってしまいます。上端は膝の下までとし、膝裏にかからないようにします。履かせ終えたら、足先の血色や冷感がないかも合わせて確認しておくと、より安心です。
ご本人が履く場合
足先だけ手伝ってもらい、そこから上は自分で引き上げる方法や、ゴム手袋で滑りを防ぐ工夫、油性マジックで上下に目印をつける方法も助けになります。手指の力が弱い方の場合は、無理に一人で仕上げようとせず、最後のひと引きだけ手伝ってもらうなど、できる範囲で分担するのもひとつの方法です。
Q. 爪が靴下に当たるのが怖い方や、裏返し法でも履きにくい方は?
A. スライダーやビニール袋の活用がおすすめです。足先に一枚かぶせておくと生地が滑りやすくなり、爪が引っかかる心配も減らせます。つま先なしだとスライダーやビニール袋が使えます。
Q. 履かせるたびに苦労してしまい、続けられるか不安です。
A. 毎回完璧を目指さなくても大丈夫です。ご本人もご家族も無理をしすぎず、続けやすい方法を少しずつ見つけていただければと思います。
次回は、脱がし方についてお伝えします。
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