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静かに、いろんなことを見つめ直す時間
映画『急に具合が悪くなる』を鑑賞しました。
人手不足に悩みながらも、理想のケアを追い求めるフランスの介護施設長マリー=ルーと、ステージ4のがんと闘う日本人舞台演出家・真理(マリ)の物語です。
この作品は、生き方やあり方、そして避けては通れない老いや病など、いろんなことを考えさせられる映画でした。どこか自分自身の気持ちや状況に投影しながら観ていたように思います。
重なり合う、大切な人たちへの想い
映画を観進めるうちに、劇中の登場人物たちが、私の身近な人たちと自然に重なっていきました。
がんを患う真理さんの姿には日頃接しているリンパ浮腫の患者様・大切な友人を。
重度の自閉症の少年智樹には私の弟を。
そして、認知症や高齢をめぐる問題には、訪問マッサージで日々お会いする患者様・母たちの顔が浮かびました。
また、異なる言語での演技に果敢にチャレンジされた俳優さんには、本当に頭が下がる思いでした
日々の施術とも重なる「ユマニチュード」
劇中でマリー=ルーが信念を持って実践しているのが、フランス生まれのケア技法「ユマニチュード」です。これには4つの大切な柱があります。
【見る】 目線を合わせ、正面から見つめる
【話す】 穏やかな声で、前向きな言葉をかけ続ける
【触れる】 手のひら全体で、優しく包み込むように触る
【立つ】 人間の尊厳として、立つ機会を大切にする
これらはまさに、私がリンパ浮腫のケアや訪問マッサージの施術で、一番大切にしていかなければならないことだと思いました。劇中で度々描かれるマッサージのシーンを観ながら、「私の仕事も、こうして誰かの心と体に寄り添うことなんだな」と、改めて静かに実感することができました。
これからの私に必要なこと
理想に向かって自分を追い詰め、思い詰めていたマリー=ルー。そんな彼女の肩の力が、真理さんとの心地よい関係性の循環の中で、少しずつ抜けていく様子もまた、自分自身と重なる部分がありました。
この映画を観終えて、今、私の中に静かに残っているのは、「直感に従おう」「自分の仕事に自信と誇りを持とう」「もっと肩の力を抜いていこう」という静かな気持ちです。
患者さんの生活に寄り添いながら、まずは私自身も優しい気持ちで、手のひらから安心を届けていきたい。そんな風に、静かにいろんなことを見つめ直すことができる、温かい映画でした。みなさんも機会があれば、ぜひ大切な人と観てみてくださいね。
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